旧式の家屋なので簡単に割れる窓ガラスなのがネックです

小さい頃からマンション育ちだった私にとって、祖父母の家はまるでツリーハウスのよう、という例えは大げさかもしれないけれど、庭が広くて家も広いから、祖父母の家に遊びに行くときには子供心にワクワクしたものだ。何といっても庭でボール遊びができる。庭で花火ができる。家の中でかくれんぼや鬼ごっこができる。

都心の狭いマンションでは、マンション敷地内の公園ですらボール遊びが禁止されていたし、家の中をかけずり回れば下の人に迷惑がかかるからと止められていたのが、祖父母の家では全てが解禁されるのだ。しかも押入れやタンスを開ければ、何だか見たこともないお宝(両親曰くガラクタだそうだが)がたくさんでてくるし、祖父母もたくさん遊んでくれるしのパラダイスだった。

そんな祖父母の家で唯一嫌だなあと思っていたことは、やはり昔の家だけあってボロくてすぐにガタがくることだった。旧式の家屋なので簡単に窓ガラスが割れるというのもネックだった。祖父母の家の窓ガラスは常にガムテープでどこかしらが補強されている状態だったし、乱暴に窓を開けようものならそれはそれは怒られたものだ。家の中でボール遊びをしても怒られないというのに…。早く立て直せばいいのに、と子供ながらに思ったことを覚えている。

私が大人になった今でも祖父母は健在だし、家も建て替えないで古いままだ。やはり狭いマンションで窮屈に暮らす我が家の子供たちに、あの祖父母の広い家の楽しさを味わわせたいと思いつつ、隙間風の多い祖父母の家に遊びに行くことをためらっているのだった。